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依存症治療プログラムを終えた患者さんからのメッセージ(2023年2月掲載分)

当院の依存症専門治療病棟に入院経験のある方よりメッセージをいただきました。
当院での入院を検討している方やそのご家族の皆様の参考にしていただければ幸いです。

【 30歳代 ギャンブル依存症 女性 Aさんからのメッセージ 】

私が入院したのは仕事のストレスや人間関係から精神的にも調子をくずし、ギャンブルに手を染めてしまい借金を作り、どうしようもなくなったためです。入院に対して頑張るという決意はあったものの、子供たちと離れている事や寂しさから入院して間もなくはよく泣いていました。そんな中でもプログラムに参加する事で前向きにいこうと思えることが出来るようになりました。プログラムに参加してからは、自分のギャンブルに至った根本的な理由がわかってきて、今までの人生における全てに繋がっている事に気付きました。一人で抱え込み、一人で解決する事、イライラなどの感情を上手にコントロール出来ない事です。今後の生き方として、人をもっと頼る事や感情をコントロールする為に、積極的にマインドフルネスを利用していければと思っています。この生き方が私のギャンブルとの向き合い方でもあります。一日一日断ギャンブルを目標に日々笑いながら過ごしていければと思います。

【 50歳代 ギャンブル依存症 男性 Bさんからのメッセージ 】

私自身もまだ“精神科病院”に対する偏見を持っていた事もあり、いざ私自身がそこへ入院する事になった事に対して改めてショックを受けた事もありました。入院中行われる回復プログラムをしっかり受ける事と共に、ギャンブル依存症からの本当の意味で回復して行く為には、まず自分の考え方を変えて行く事が必要と考え、その為に過去の生き方を見つめ直す事を入院中の課題として決め、それに取り組みました。いつの頃からか人を信用する事が出来ず、自分の本心が話せなくなってしまった事、またその事に気付く事すら出来なくなってしまっていた事、内面的には感情的に考える自分と、それを取り繕う事や正当化する事ばかりに捕らわれ、自分勝手で家族や周りの人を思いやる心の余裕が無くなっていた事などでした。この悪循環を絶つ為の方法として、1自分に素直になる。2余裕を持った生活を心がける。3常に感謝の気持ちを忘れない。4辛い過去は忘れる。5とにかく行動する。全てやろうとするとハードルも高く途中で躓く事もあると思いますので、出来る事から1つずつ着実に取り組んで行き、少しずつでも前に進んで行きたいと思います。今までのネガティブ思考から抜け出し、今後はポジティブ思考に生きて行く事で、未来は幸せなものに変えられると信じて楽しく、力まず生きてい行こうと思います。

【 40歳代 アルコール依存症 男性 Cさんからのメッセージ 】

入院前はとにかく問題だらけでした。身体の調子が悪くてもお酒のせいだと認めない。いわゆる問題否認を続け、お酒はコントロールできるという根拠のない自信を持ち、飲酒を繰り返していました。自分だけではなく家族などの大切な人達までも傷付けてしましました。この入院生活で多くの事を学び、多くのものを得た事により、考えを改める事が出来ました。入院で学んだ事①断酒の為に一人で対処する方法②断酒の為に一人で対処しようとしない方法③一生、支える仲間④自助会の存在を知った事と、そのメンバーとの繋がり。この挙げた4つの事を、退院後の生活にどう活用していくかも考えました。断酒継続の為の心、身体、知識、技術、そして仲間を得る事が出来ました。皆様への恩返しは、退院後、断酒を継続し、さらに元気になった姿をお見せする、もしくは、人づてでもいいから、その事をお耳に入れる。それしかないと思っています。なお、私は退院後、デイケアに通いながら、新しい仕事を探しつつ自助会参加を続けます。(本人の文章を一部抜粋)

※当院のアディクション治療について詳しく知りたい方はこちら

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2021年6月~2022年6月掲載分のメッセージ

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