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復職支援デイケア「リワーク」利用者の声(2023年8月掲載分)

当院の復職支援デイケア「リワーク」を利用していただいた方からメッセージをいただきました。今後、リワークの利用を考えておられる方やそのご家族の方の参考にしていただければと思います。

当院のリワークについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

D氏(40~50代 男性)
私はリワークに入所する前は、心療内科で処方される薬と自宅療養で復職を目指していました。ある一定の状態までは心身は回復したものの、それが復職の確固たる自信につながるほどではなく、ずるずると休職の期間だけが延びていきました。そのような中、前々から主治医に勧められていたリワークのことを思い出し、現状から抜け出したいという思いから入所することにしました。

1つは、規則正しい生活習慣を確立できたことです。自宅療養は時間が自由に使える反面、強い意志がないとルーズになりがちです。決められた時間にリワーク室に出向いて、決められた活動をこなすことを継続することで、仕事をしていた時に近いサイクルで毎日の生活を送ることが出来ました。2つは、再発を予防するための様々な学びを習得できたことです。心の病がどういうものなのかを知識として習得できたことはもちろんですが、行動活性化やマインドフルネス、SST、認知行動療法など価値のある学びの場を提供していただきました。

行動活性化で学んだ「外から内へ」の考え方は、今でも私の大きな支えとなっています。また認知行動療法では、自信の考え方のクセを知ることが出来、その思考に偏らないよう第3者の視点からもバランスよく考えようとする意識が高まりました。これまでの窮屈な思考を、自分にも他人にも押し付けることが減りそうです。

そして3つは、リワークのスタッフやメンバーとのコミュニケーションを図ることが出来たことです。自宅療養の数ヶ月、私は家族以外と会話する機会がほとんどありませんでした。自身のコミュニケーション力が大きく低下していることに気づいてからは、積極的にメンバーとコミュニケーションを図るように努めました。そうすることで頭の回転がスムーズになり、復職訓練で実際に職場に出向いた際にも、職場の同僚と抵抗なくコミュニケーションを図ることが出来たように思います。

E氏(40~50代 女性)
休職してから、休職したことに罪悪感や自己嫌悪を感じ、復職しようとしても復帰訓練期間中、体調が再び悪くなり入院し、休職を延長することとなりました。自己嫌悪感がさらに増し、絶望感を抱くようになりました。

最初リワークに通うことに対して、自分に続けられるか不安がありました。しかし、温かいスタッフさん方のご支援、メンバーさん方の優しい言葉がけなどにより、リワークに通うことが楽しいと思えるようになるまでさほど時間はかかりませんでした。リワークのプログラムはどれも雄実したものであり、今の自分、将来の自分にとって大変役立つものであったと感じています。

(1)生活リズムが整った、(2)笑顔が増えた、(3)人前で話すことの緊張感が軽減した、(4)体力がついた、(5)反すうが減った、(6)活動的になった、(7)億劫になりがちなこともスモールステップで出来るようになった、(8)ストレスが軽減した、(9)今この瞬間のマイナス思考に気づき、その思考をひとまず置いて他の行動を取ることができるようになった、(10)自分の気分や思考を話したり書き表すことで自分の心を整理することが出来た、以上です。
自分の中で始まろうとする反すうに早めに気づき、今この瞬間にできることをやっていく。上手くいきそうにない時は行動を変え気分を変える。人薬のお世話になる。周りの人にヘルプを出すといったことで、一日一日瞬間瞬間を大切に生きていきたいと思います。

F氏(40~50代 男性)
体調を崩している時の思考や行動は視野が狭く、様々なことを諦めたものになりがちでした。リワークでは自分の考えが結局は正しいとの思いでプログラムを受けていましたが、他にもいい選択、ものの考え方もできるとの思いが出てきました。

また、体調を崩している時は何か事が起きると、自分に問題があるのではと悩んでしまいがちです。悩んでいたものが実は自分の問題ではなく他人の問題であったとしても自分の問題であるかのごとく悩んでしまっていることがあります。

私は自分の思いや考えを表現し、相手に伝えることが苦手でした。相手を優先させて自分の発言を控えること、遠慮することが良い行いだとする思いもありました。リワークでは本当は自分はどうしたいのか、どう考えているのかをしっかり把握し、それを相手に伝える。その上で対処する練習を繰り返し行います。適切な自己主張は必要とのアドバイスをリワークのスタッフから得て、少しずつ行動に移せるようになっていきました。

私と同じようなうつ症状を持ち、同じような辛さを感じている仲間がリワークに居ます。そんな仲間がいるリワークでの様々なプログラムはきっと自身の役に立ちます。

【 バックナンバー 】
2023年4月掲載分

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