当院の復職支援デイケア「リワーク」を利用していただいた方からメッセージをいただきました。今後、リワークの利用を考えておられる方やそのご家族の方の参考にしていただければと思います。
※「リワーク」とは、うつ病などによって休職されている方が職場復帰できるよう体調を整えたり、病気を理解してストレスへの対処法などを身につけたりするためのリハビリテーションの場です。当院の「リワーク」について知りたい方はこちらをご覧ください。
D氏(30代~40代 男性)
通所前は、「このままではダメだ。どうにかこの精神状態を抜け出したい」、「自分はもう何もできない」という強い焦燥感と自己嫌悪があり、身体的にも強い違和感を生じることが多かったです。まるで自分の体が自分の体では無い感覚で、心と体が分離しているようでした。
そう思うと、リワークに通所することで、一旦自分の心と体にブレーキをゆっくりと掛けさしてもらうことができ、体に合わせて気持ち(感情のコントロール)がプログラムの成果によって出てきている様に感じています。
リワークでは様々なプログラムを用意して頂いており、自分に向き合う時間を多く持つ事ができて、自宅療養では経験できないことをリワークに来て経験でき、私は認知行動療法(CBT)がとても勉強になりました。自動思考の癖を捉え、ワークを行う中で、リワークのメンバーさんやスタッフさんに協力してもらい、意見を頂き、分析していく事で、自分を楽な思考に導いてあげる方法が自分にとって効果的でした。
人を傷つけるのも人間、時には自分自身。人を癒すのも人間、時には自分自身。やっぱり私は人を大事にして、これからは自分自身も大事にしたいと思います。
E氏(30代~40代 男性)
復職を前にしての気持ちとしては、とにかく不安でいっぱいです。ただ、休職前はその不安に気付けなかったり、違うことで紛らわそうとしたり、同じ不安でも今と休職前とでは心構えが大きく変わったように感じます。
入所する前は、初対面の人たちと一緒にいなければいけないことに対して、煩わしい気持ちで行きたくないと思っていましたが、やはり自分と似たような境遇や悩みを持っている人が主だったので、すぐに打ち解けて、助け合うことができました。
私は人に助けを求めることが苦手だったので、なんでも話し合える人がすぐ近くにいてくれてとても有難かったです。ここで出会ったすべての人が今後、健やかに自分らしく、幸せに過ごされるよう願っています。
F氏(30代~40代 男性)
当初は一人でなんとかなるという考えが強く、リワークという施設すら知りませんでした。
行った所で何の変化もないと思い込んで、リワークでのプログラムや人との交流は特に感情が入るものでもなく、面倒だな、早く帰りたいと思うことの毎日でしたが、自分の振り返りをしていく上で今の自分に足りない物や、人との交流の大切さを改めて気付くことが出来ました。
私は約5ヶ月リワークに通いました。プログラムはどれも大切であり特にSST、CBT、マインドフルネスに関しては今後も自分の仕事だけでなく生活する上で役に立つと思います。
個人差はありと思いますが、私は一人で悩んでいた身としては少しでも早く通っていればよかったと後悔すらあります。5ヶ月という期間は長いものですがあっという間に過ぎていきました。通う前の自分より強く、自信が持てるようになったと思います。
G氏(30代~40代 男性)
入所当初は、復職する事から回避し、この先のことを真正面から向き合う事が怖くて怖くて仕方がありませんでした。
プログラムの中で自身の体験を語り、スタッフやメンバーから掛けてくれた心温まる言葉で、少しずつ自分の気持ちを伝えられるようになりました。入所半年を目の前にして、復職に焦りを感じていた時にあるメンバーから「必ず卒業して復職出来ますから」と言っていただき、心がとても温まりました。
リワークで学んだスキルを活かして職場に戻っても自分らしく生きていきたいと思います。これからはリワークに通おうとする方へ、最初はリワークに通うことへの不安、この先の不安になることがあるかと思います。通い始める中で居場所がある事の安心感、人との関りで心温まるひと時を感じ、少しずつ前を向けるようになりました。
【 バックナンバー 】
〇2023年12月掲載分
〇2023年4月掲載分
〇2023年8月掲載分